翻訳書のタグまとめ (21件)

翻訳書のタグがついている新着記事と人気記事をまとめました。エキサイトブログには翻訳書に関連するブログ(日記、記録、写真、レビュー、噂、まとめ)がたくさん投稿されています。
by 晴読雨読ときどき韓国語

『Se una notte d’inverno un viaggiatore』(Italo Calvino, 1979)(画像はちくま文庫)第1章は――あなたはイタロ・カルヴィーノの新しい小説『冬の夜ひとりの旅人が』を読み始めようとしている――という文で始まる。ここでは「あなた」は単に読者への呼びかけのように見えるが、やがて「あなた」がこの章の、そして全編を通じての主人公であることがわかって...

by 晴読雨読ときどき韓国語

『The Cat Who Went up the Creek』(Lilian Braun、2002)もと新聞記者で今は地方新聞のコラムニストであるクィラランが、持ち前の推理力で事件を解決するシリーズの24冊目。クィラランが飼っている雄のシャム猫のココは、あたかもクィラランの推理を助けるような行動を示すので「助手」ということになっている。一方、雌猫のヤムヤムはふつうに猫らしいふるまいをみせるだ...

by 晴読雨読ときどき韓国語

『L’horizon』(Patrick Modiano, 2010)この著者の多くの作品と同様に、本作でもやはり主人公はパリのあちこちをさまよい歩く。主人公のボスマンスは、ふっと思い出の一つが脳裏に過ぎる度、一日のどんなときでもメモできるように、黒いモールスキンの手帳を上着の内ポケットに入れて持ち歩いている。手帳いっぱいに書き込んである記憶の断片をつなぎ合わせて、人生の岐路に立っていた年月の...

by 晴読雨読ときどき韓国語

『Untimely Death』(Cyril Hare、1958)著者はこの作品を書いた1958年に57歳で他界したという。すなわち本作品は著者の遺作ということになる。舞台はイングランド・サマーセット州のエクスムーア。北にブリストル海峡を望む景勝地で、主人公ペディグルーの故郷という設定。このエクスムーアにペティグルーはまだ若い妻エリナーと休暇のためにやってくる。エリナーが言い出したこの旅行に...

by 晴読雨読ときどき韓国語

『Kashtanka and Other Stories』(Anton Chekhov)「犬好きの犬好きによる犬好きのための物語」と謳った本書には、11人の作家による11匹の犬の物語が収録されている。もちろん、犬好きでなくても充分楽しめる短編集である。内容と作者を簡単に記しておく。「仲裁犬マック」――スコティッシュ・テリアのマックが、すれ違い始めた飼い主夫婦の仲をとりもとうとかけまわる。作者...

by 本を読みたいブログ

カフカ(1952年)「変身」(高橋義孝訳)新潮文庫 いまさらながら名作を読んでみる。 予想以上に、気持ち悪い。 脚の多い昆虫は気持ち悪いが、虫の詳細な描写がなくても気持ち悪い。どういう気持ち悪さかというと、身動きできない満員列車に乗っているときにふと、自分も周囲の人間も醜く感じる、その感じ。周囲の扱いが、そのものの価値を貶めてしまうことがある。虫として扱われる主人公が、卑しい虫に思えてくる。...

by 晴読雨読ときどき韓国語

☆この1年に読んだ本の中から特に気に入った本を選んで、「私の10冊」としてまとめてみました。また、「私の10冊」の選から漏れた本を「お勧めの10冊」として挙げてみました。☆画像は「The Book of Tea」です。私の10冊灰と土(アティーク・ラヒーミー、訳=関口涼子、インスクリプト)名もなき人たちのテーブル(マイケル・オンダーチェ、訳=田栗美奈子、作品社)タイガーズ・ワイフ(テア・オブ...

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『Im Krebsgang』(Günter Grass, 2002)副題に「ヴィルヘルム・グストロフ号事件」とある。グストロフ号はナチスドイツの誇った豪華船。1937年5月に労働者のための休暇用客船として進水し、戦時には軍隊の輸送船、病院船、避難民の輸送船として使われた。そして1945年1月30日、東プロイセンの避難民や傷病兵を乗せてゴーテンハーフェン(現ポーランドのグディニア)港を出た後、...

by 晴読雨読ときどき韓国語

『In Altre Parole』(Jhumpa Lahiri、2015)アメリカの作家として『停電の夜に』『その名にちなんで』などで知られる著者が、初めてイタリア語で書いた作品集。21編のエッセイと2編の短編小説で構成されている。冒頭のエッセイ『横断』で著者は、自身のイタリア語との関係を湖での泳ぎの練習にたとえて語っている。すなわち、20年の間、湖の岸辺に沿って泳ぐような感じでイタリア語を...

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『Carl Tohrbergs Weihnachten』(Ferdinand von Schirach, 2012)本書には下記の三つの短編が収録されている。『パン屋の主人』――語り手は肥満体の男で、「昔はまともなパン屋だった」が、事件を起こして店も妻も失った。彼は今、音楽大学に通う日本女性に恋をしている。彼女のために一日がかりで「黒い森のサクランボケーキ」を作り、翌朝アパートの3階に住む彼...

by 晴読雨読ときどき韓国語

『Dernier Amour』(Christian Gailly,2004)『ある夜、クラブで』の作家による、これまた音楽家の物語。ただし今度はクラシック音楽、それも前衛音楽の作曲家の話である。主人公はフランスの作曲家ポール・セドラ(もちろん架空の人物です。念のため)。1987年の夏、チューリッヒの夏のフェスティヴァルに集う大観衆を前に若い男女で構成されるアレクサンデル・カルテットの演奏が始...

by 晴読雨読ときどき韓国語

『Un Soir au Club』(Christian Gailly,2001)物語は次のように始まる。ピアノはシモン・ナルディスにとって、画家アングルのヴァイオリンのような道楽ではなかった。アングルのヴァイオリンよりはるかに大事なものだった。彼にとってピアノは、アングルにとっての絵画だったのだ。その彼がピアノを弾くのをやめてしまった。アングルだって絵を描くのをやめたかもしれない。もしアング...

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『Tales of Hoffmann』(Hoffmann, 1815)原書はロンドンのGeorge G. Harrap & Co.Ltdから「Books Beautiful」の一冊として1932年に発行されたもの。マリオ・ラボチェッタ(Mario Laboccetta)による幻想的なイラストレーションが展開する美本だという。本書もイラストレーションがメインで物語は添え物といった感じの「絵本」...

by 晴読雨読ときどき韓国語

『Je suis le gardien du plare 』(Éric Faye, 1997)表題作は世間から切り離された場所で生きる灯台守を「愚かな世間と戦い、その世間が狡猾にも提示してくる順応主義という名の甘言や誘惑をややもすると受け入れてしまいがちな自分と戦う」人間として描き出している。著者はこの灯台守のような人々を「象牙の塔の間借り人」と名付け、表題作を含めて九つの短編で彼らの「たっ...

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『The Memory of Running』(Ron McLarty, 2004)「両親のフォード・ワゴンが、メイン州ビッドフォード郊外で、US95号線の中央分離帯のコンクリートに激突したのは、1990年8月のことだった」という文で物語は始まる。主人公のスミシー・アイドは43歳。ヴェトナムの戦場で危うく死にかけたがなんとか無事に帰還。今の仕事はゴダード・トーイズ社の製品検査係。アクション・...

by 本を読みたいブログ

アン・モロウ・リンドバーグ(1967年、吉田健一訳)「海からの贈り物」新潮文庫 現在も色あせない、どころではない。むしろ今まさに考えていること、という内容だった。 この問題意識は、ミニマリストにも通じるだろう。また、スマホ奴隷の自分がつくづく滑稽に思えた。 人びとが、自分の庭ではなく、広い野原に水をまこうとしている、だから水が足りなくなる、という指摘に納得する。 全て変化するのだから、人との...

by 晴読雨読ときどき韓国語

『Histoires ou Contes du temps passé avec des moralités』(過ぎし昔の物語ならびに教訓)本書は1697年に出版された昔物語集の翻訳と、訳者による解説からなり、翻訳部分と解説部分にほぼ同じページ数が割かれている。冒頭には出版に先立つ1695年の手書き本に添えられた「マドモワゼルに捧ぐ」と題する献辞が掲げられており、この「マドモワゼル」がルイ1...

by 晴読雨読ときどき韓国語

『The Case of Jennie Brice』(M.R.Rinehart、1913)作者は1876年アメリカのピッツバーグ生まれで、アメリカ初の〈ミステリーの女王〉といわれているという。生まれたのも世を去ったのも、〈世界のミステリーの女王〉であるアガサ・クリスティより20年近く前だが、アメリカでは今も強い人気を誇っているという。この作品はEverybody’s Magazineという雑...

by 晴読雨読ときどき韓国語

『No One Belongs Here More than You』(Miranda July, 2007)著者は1974年にともに作家である両親のもとに生まれた。パフォーマンス・アーティストとして活躍する一方、映画制作でも注目を浴び、さらに2001年頃から小説を発表し始めたという多才なアーティストである。本書は著者の初めての小説集で、フランク・オコナー国際短編賞を受賞し、多くの作家・批評...

by 晴読雨読ときどき韓国語

『It Chooses You』(Miranda July, 2011)本書は映画制作に行き詰まっていた著者がカメラマンやアシスタントとともにロサンジェルスのあちこちに住む人々を訪ね歩いてまとめたインタビュー集であると同時に、彼らとの出会いを通して新しい展開をみせることになった映画が完成するまでを描いたドキュメンタリーである。収録されている迫力のある写真は、インタビューに同行したカメラマンで...

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