詩小説のタグまとめ

詩小説」のタグがついている新着記事と人気記事をまとめました。エキサイトブログには詩小説に関連するブログ(日記、記録、写真、レビュー、噂、まとめ)がたくさん投稿されています。

「詩小説」タグの記事(38)

  1. 「けらば」 - 近藤明子の道々日記

    「けらば」

    道すがらけらばが気になってしょうがないどのうちの屋根を見てもけらばを探しているさいきんけらばに目が行くようになった屋根はもちろんだが細部を確認したくなるようになったのはけらばとは何かを探しているからである屋根とは何かを探しているとけら場とは何かに突き当るいずれ全てに及んでくるとは思うが今は屋根からけらばへ続いている流れが知りたい

  2. 「霧の道」 - 近藤明子の道々日記

    「霧の道」

    夜に出かけることはほとんど無いのだが今日は用事があり山の麓まで行く最初 誰かの亡霊かと思ったゆらゆらと蠢めくものが近づいてきた前が見えなくなった柔らかい霧が漂うていた雲の上に住んで漂うているような日々のただ中山の裾野まで霧衣が雨と風にあおられてゆらゆらしていた山の道は霧の道

  3. 地下たびと花火と - 近藤明子の道々日記

    地下たびと花火と

    地下たびを取り替えに無法松に行き教えていただいた川沿いの温泉につかりその帰り道日田の花火が上がるのを見た1年ほど前にも見た福島の花火を思い出したあの時は鍵を探している人と津波にのまれた木々と出会ったのはたびの途中のことだった時間は花火よりも早く散り散りになり瞬きしている間にすっと暗闇に消えていくが山の暗闇にも慣れて怖いものなどなくなったようにひょっこり現れたタヌキに出会うように偶然に感謝して...

  4. 「雉の鳴き声」 - 近藤明子の道々日記

    「雉の鳴き声」

    昼のこと茅葺の屋根のそばで憩いながら夢現つの最中キーと高く何かが鳴いた目を開けると草むらの真中に赤と緑の際立つ鳥の姿が目の中に飛び込んできた雉がすぐ近くで立っていた雉の鳴き声を初めて聞いた放し飼いにされている雉の鳴き声を聞いた番になって相聞歌のようにないてお互いの居所を探しているのだ目に見えない片割れが丘の向こうの草むらでキーと鳴いていた

  5. 「大鴉との勝負どころ」 - 近藤明子の道々日記

    「大鴉との勝負どころ」

    大鴉は朝頃やってきた警戒することもなく優雅にそれでいて意外ときょとんとした目をして作りかけの屋根の上に乗っかって悠々としているしかし昨日はツボの中にあるタブレットに気づかなかったようであるひとまず勝負あり鉛筆のように先が削がれた木の杭の上でも遠くを見ていたあの大鴉は本当にあどけなく優雅であったまた明日会えるといいが

  6. 「大鴉との勝負どころ」 - 近藤明子の道々日記

    「大鴉との勝負どころ」

    大鴉が作りかけの茅葺の屋根の中に舞い降りて熱中症予防のタブレットを突いて食べていた 袋を突いて食べていた次の朝箱にしまっていたタブレットを開けて食べていた今日はツボの中に入れておいたので食べられまいが大鴉のことツボをひっくり返していないか明日の朝が勝負どころ

  7. 「山の霞」 - 近藤明子の道々日記

    「山の霞」

    山の霞の中にいた雨が降り続く中にいた雷が二度間をおいて光り二度雷音がついてきた霞を食って生きていけないと言われたが霞を体一杯に吸って生きているような霞に食われているようなそういうやすらいだ休みの中にいたそうして茅葺の家を描き出す美しい茅が濡れている屋根の上の苔の間に新しい緑が生き生きと濡れているそうやって茅葺の屋根はいつの間にかこの山々のように私の中に生き続けている山々の霞を食って霞に食われ...

  8. 「サワガニとカエル」 - 近藤明子の道々日記

    「サワガニとカエル」

    雨が降っていた。カエルがないていた。溝の掃除をしているとサワガニが出てきた。すぐ近くの川から登ってきたのか。小さいが威勢がいい。さらった溝の土は黒くよく肥えている。それを縦に割った竹ですくい上げて山に返そうとしたらカエルがいた。緑黒肌に白い斑ら模様の大きなカエル。じいっと背中を向けていた。大きな複眼に見られているように。

  9. 肉会 - 近藤明子の道々日記

    肉会

    昨日は懇親会のような肉会食に関するお話は尽きないフィリピンのコーヒーのザラザラした後味もまたいいという話フリピンのウツボ丼や夜光貝の話沖縄の島にあるヤシガニはアダンを食ったものは当たるので食えない話職人仲間の皆様の腕に覚えあり昆布締めやくるみやリンゴのチップの燻製採りたてのしいたけやタケノコ美味しい山口のお酒もいただくいい酒の肴と気のおけない方々とのゆったりとした時間を過ごさせていただくいい...

  10. 「からすどまり」 - 近藤明子の道々日記

    「からすどまり」

    日田から湯布院に行く道すがら小高い丘の上に親方たちが作ったという茅葺屋根のお家があるそこを覗いてみると一本の茅を咥えてからすが茅葺屋根にとまっていた得意そうに茅葺屋根の上にとまっていた茅葺屋根にはからすどまりというものがあるからすどまりにからすがとまるようにいたずら好きのからすがそこにいてくれるように棟の少し下にちょこんとのっかれるようにこしらえてあるからすも茅が好きなのだ

  11. 年輪と節々 - 近藤明子の道々日記

    年輪と節々

    丸太積むトラックの後ろ走り行く あの年輪の赤黒いところは切ったばかりにまだ水気を含んだ木の証拠しばらくするとあの赤黒い年輪は乾ききっておなじ白っぽい色になると親方が教えてくださった竹は温泉が湧くところのものは柔らかく枯れたところに生える竹はきんと硬く乾いているものが多いというそこにあるものはそこで生きてきた証のような節々を残しているものなのだと親方が教えてくださった

  12. 茅の旅と帽子猫のお迎え - 近藤明子の道々日記

    茅の旅と帽子猫のお迎え

    一日 片付けみちぎや足場板や茅を運ぶのも慣れてはきたが肩に食い込む長いみちぎの重さがひりひりしてくるあんまり長いので透明な重りと見えない重い荷を天秤にかけているようなそんな気分になる一輪車で運ぶバリカンで刈られた茅もちくちくするプラスチックの輪のようにてかり隙間を埋めるだけ埋めて容赦なく重い男も女も関係なく重い荷物を運ぶのはいい屋根に登って遠くを見ながら目の前の茅を屋根葺きできたらなおいい湯...

  13. 「帽子猫と蝶々とセピアと」 - 近藤明子の道々日記

    「帽子猫と蝶々とセピアと」

    帽子をかぶり続けている猫がいた。遠くからいつもこちらを見ていた。近づくと帽子は猫の毛でできていた。と言うよりも、猫の毛の模様なのであった。いつも一階の窓のサッシをそろりと暖簾をかき分けて入るように家に入っていく。家に帰ったからといってただいまを言いながら帽子を脱ぐことはないだろうが。土足で入ることなく裸足でそろりと入っていく。帽子猫が今日も駐車場の横の花壇に座って待っている。何かを待っている...

  14. スケッチ - 近藤明子の道々日記

    スケッチ

    スケッチをしなさい。構造が分かるから。Nさんに言われた。描いてみた。そのものの全てではないけれど、そのものを線で愛でるように描く。そうして、いつか、その形を作り上げていくのだ。いろいろな形を描く。いろいろな角度から。いろいろな線で包み込みながら愛でるように。

  15. 心を失わないようにするために - 近藤明子の道々日記

    心を失わないようにするために

    心を失わないようにするために例えば水たまりの水を流すように溜まったものを膿むのではなく頭上から落ちてきた一本の茅をすくい上げるように集めること例えば天上から雷が落ちてきた震音を聞いてもどこに落ちたかわからないように私たちは肌で感じながら生きてはいたが知らない世界がつながっていくように赤い太陽が沈む頃家に帰り着くのだ山の中にいながら山の向こうを見るように奥の奥をのぞむものなのだ

  16. 陰陽の時 - 近藤明子の道々日記

    陰陽の時

    満月の夜が美しかった。次の朝。陽の登る時を見た。それから、陽の暮れる時を。山の向こうから登る陽と山の向こうに暮れる陽とを。殊の外、美しかった。忘れられない陽である。

  17. 「解かれた束」 - 近藤明子の道々日記

    「解かれた束」

    報道の束が解かれ報道が束になって押し寄せていたときペットボトルと線香の束は解かれ波に乗って押し寄せてくる夢を見た煩悩の二つ手前のゴミになった空洞の報道と湿って煙も立たない祈りのようで

  18. 『美しい星』と「円盤」 - 近藤明子の道々日記

    『美しい星』と「円盤」

    『美しい星』を見ていた。もっとも、三島由紀夫の書いた『美しい星』の方であったが。「円盤」の目撃情報が昔から多々あったという、千貫森を抜ける道すがらの夜に、いわゆる「未確認飛行物体」なるものを、自分の肉眼で見てからというもの、度々、「磁場」の特異性における「時空間の底の抜けた状態」のようなものがあるところには、そう言ったものが浮遊する可能性はなきにしもあらずではないか。と思うようになった。三島...

  19. 「子供の頃の自分」 - 近藤明子の道々日記

    「子供の頃の自分」

    子供の頃の自分にあったことがあるか。と、不意に、本当に不意に、道を歩いていると、女の人に聞かれた少女がいた。少女は、本当のところ、家の窓から覗くように、自分の子供の頃にあって、二人で一人のように、親子のように、目の前で肩を組み歩いていく似姿、もっとも凸凹ではあったが、を見たことがあった。が、その女の人が、そのことを知っていて聞いているのか、知らずに聞いているのか、気になったので、本当のところ...

  20. 「六年」 - 近藤明子の道々日記

    「六年」

    六年たったのだ。八百屋でイチゴを買っていた時に、起こっていた東日本大震災から。最初に爆発の話を聞き、それから尋常ではない津波が押し寄せてきたということを知った。父がちょうど、私の家に来ていた。行くあてがない半身不随の父であった。母のいるところへは、いけない様々な事情もあった。父は言うなれば拠り所のない人であった。いや拠り所はいくつかあったのだが、そのどれにしても、終の住処ではなかったというこ...

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