不可思議のタグまとめ

不可思議」のタグがついている新着記事と人気記事をまとめました。エキサイトブログには不可思議に関連するブログ(日記、記録、写真、レビュー、噂、まとめ)がたくさん投稿されています。

「不可思議」タグの記事(25)

  1. ― 62 ー超能力 - ◇ 一粒のショコラ ◇

    ― 62 ー超能力

    ――もし、自分に超能力があったら、あなたならどうしますか?――私は物心ついた時から、富士山が噴火することがわかっていた。そして、そのことを誰にも言ってはいけない気がしていた。いや、幼い時は言っていたかもしれないが、きっと大人たちは聞き流していたのだろう。大人になって、その時期もだんだんわかってきた。私は悩んだ。何とかして世の中に伝えなければ。でもきっと、誰も信じてくれないだろう。SNSで流す...

  2. 天国に咲く花終<桃と天国の花>(十) - ◇ 一粒のショコラ ◇

    天国に咲く花終<桃と天国の花>(十)

    満月が照らす月明かりの中、しばらく歩いていると、前の方に人影が見えた。近づいてみると同年代の女性だった。「こんばんは」そう言って通り過ぎようとした時、その見知らぬ女性に、「桃ちゃんよね?」と言われ、桃は驚いて立ち止まった。そして、女性の顔を不思議そうに見つめて聞いた。「前にお会いしたことありました?どうして私の名前を?」「私は武井直美。わかる?」桃はぎょっとして後ずさりした。「驚かせてしまっ...

  3. 天国に咲く花<桃と天国の花>(九) - ◇ 一粒のショコラ ◇

    天国に咲く花<桃と天国の花>(九)

    それから一時間が過ぎ、二時間が過ぎても桃は戻って来なかった。最初のうちは、きっと素敵な人と出会って話が盛り上がっているのだろうと笑っていた家族たちも、だんだん心配になってきた。「ちょっと見てくるよ」潤は旅館のサンダルをつっかけ、夜の浜辺へ走って行った。月の光に照らされ辺りは思ったほど暗くなかった。でも、いくら走っても人影は見えない。ただ波の音だけが聞こえていた。(姉さん、いったいどこに行って...

  4. 天国に咲く花<桃と天国の花>(八) - ◇ 一粒のショコラ ◇

    天国に咲く花<桃と天国の花>(八)

    桃は翌日、実家を訪れ、みんなに昨日の出来事を話した。「へえ、不思議な夢だね……」潤が言った。「ええ、でもあり得そうに思えるのがまた不思議だわ」冴子がそう言うと、雄一が話し始めた。「実は以前、まだ三歳だった桃と私は、おばあさんからその話は聞いていたんだよ。岸壁の灯台に照らされ、海が割れてできた道、その先に広がる花畑……そこに咲いていた花が人を幸せに導くということも。おばあさんから受け継いだ桃だ...

  5. 天国に咲く花<桃と天国の花>(七) - ◇ 一粒のショコラ ◇

    天国に咲く花<桃と天国の花>(七)

    さらに五年の月日が流れた。村に残る家は、とうとう桃の家だけになってしまった。雄一と冴子も心配して、度々家族会議が開かれた。「おばあさんから後を継いだと言っても、周りの状況がこうも変わってしまっては、このままというのはもう無理じゃない?」冴子が言った。「そうは言ってもなあ、私たちはあの花のおかげでこうして幸せになれたわけだし」雄一が言った。「じゃ、いっそ、その花にどうしていいか聞いてみたらどう...

  6. 天国に咲く花<桃と天国の花>(六) - ◇ 一粒のショコラ ◇

    天国に咲く花<桃と天国の花>(六)

    翌朝、駅にほど近いホテルのロビーで、ふたりはコーヒーを飲んでいた。向かい合って座る男は、もう見知らぬ男ではなくなっていた。昨日あの後、ふたりはお茶を飲み、そしてどちらからともなくホテルへ向かった。夫には、健太が急に熱を出して今日は行かれなくなった、と連絡を入れた。初めてついた嘘だった。前回会った時に子どもを抱いていたのだから、当然人妻であろうことは男も承知していたはずだし、母の方も、男の身な...

  7. 天国に咲く花<桃と天国の花>(五) - ◇ 一粒のショコラ ◇

    天国に咲く花<桃と天国の花>(五)

    母が亡くなってこの一年、奈津美は大好きな母のためにがんばって代わりを務めてきた。それが、母が一番喜んでくれることだと思って。そんなある日、奈津美はふだんは使っていない戸棚の奥深くにしまってある、母の遺品らしき物を見つけた。それは色あせた古い花柄のケースだった。恐る恐る開けてみると、いきなり見ず知らずの男性と若き日の母のツーショット写真が現れた。そして、その下には小さな日記帳が収まっていた。*...

  8. 天国に咲く花<桃と天国の花>(四) - ◇ 一粒のショコラ ◇

    天国に咲く花<桃と天国の花>(四)

    潤は、健太から昨日聞いた話を姉に話した。「どうしたんでしょうね、妹さん。お友だちが心配するのも無理はないわ。その妹さんをここへ連れてくることはできないかしら?でも部屋から出ないのでは無理よね」「たぶんね」「じゃあ、そのお友だちをここへ連れてきて。お友だちがとても困っていて、誰かに助けてもらいたいと心から思っていたらだけど」姉の所からの帰り道、潤は健太にどう話せばいいのか、そればかり考えながら...

  9. 天国に咲く花<桃と天国の花>(三) - ◇ 一粒のショコラ ◇

    天国に咲く花<桃と天国の花>(三)

    桃が高校生になって老婆と暮らした三年の間に、時おり困り人以外の訪問客も訪れた。以前に老婆の助け、すなわち花のお告げにより幸せを手に入れた人たちが、お礼とともに老婆の身を案じての訪問だった。その時に幾らかのお金を置いていった。その人たちにとっては寄進の意味だったのだろう。老婆は、自給自足では得られない現金収入として有難く受け取った。そして老婆が亡くなると、彼らの寄進は線香料と変わり、それが最後...

  10. 天国に咲く花<桃と天国の花>(二) - ◇ 一粒のショコラ ◇

    天国に咲く花<桃と天国の花>(二)

    桃が小道を駆け上がり家へ戻ると、テーブルの前に冴子と美紗が向かい合って座っていた。桃が来たのを見届けると、冴子はそっと席を立って外へ出て行った。「美紗さん、ごめんなさい。あなたは大変な目に合っていたのね」桃は美紗の手を握り、いたわるような表情で美紗を見つめた。美紗は二か月前、恋人、悠太の実家へ向かうため、二人で長距離バスに乗っていた。交際を始めて一年、初めてこの日悠太の実家を訪れることになっ...

  11. 天国に咲く花<桃と天国の花>(一) - ◇ 一粒のショコラ ◇

    天国に咲く花<桃と天国の花>(一)

    桃が高校を卒業し、ひとり山奥の家に暮らし始めて二年がたった。老婆は二年前、桃が卒業するのを待っていたかのように、静かに永遠の眠りについた。若い娘がこんな山奥でひとり暮らすことを、雄一と冴子は大変心配したが、本人の強い意志は変えられなかった。また雄一にとって、いずれこの日が来ることは老婆との約束でもあった。防犯のためにリフォームをするということを三人で話し合い、頑丈な施錠を付けるだけでなく、桃...

  12. 天国に咲く花<引き寄せられる人たち>(八) - ◇ 一粒のショコラ ◇

    天国に咲く花<引き寄せられる人たち>(八)

    こうして四年が経ったある日、六年生になった桃に潤を預け、冴子は美容院へ行った。潤も今年から幼稚園に入るので、そろそろ薬局に復帰しようかと考えながら、何気なく手にした週刊誌をぺらぺらとめくっていた。と突然、その手がピタッと止まった。そのページに見覚えのある顔が載っていたからだ。そして食い入るように記事を読み進むうち、冴子の顔からみるみる血の気が引いていった。その写真の顔は紛れもなく別れた夫、文...

  13. 天国に咲く花<引き寄せられる人たち>(七) - ◇ 一粒のショコラ ◇

    天国に咲く花<引き寄せられる人たち>(七)

    武井桃は十五歳に成長していた。中学校の部活動や友だちとの付き合いもあり、老婆のところへ行くのは月に一度くらいになっていた。桃がいけない週末は、雄一と冴子が山奥の家へ通い、老婆の手伝いを続けていた。九年前、雄一は冴子と再婚し、冴子の働く薬局の近くに家を借りた。桃との三人の暮らしの始まりだった。桃は、その家から歩いて三十分程のところにある小学校に入学した。入学式の日、桃は、雄一と冴子に手をつなが...

  14. 天国に咲く花<引き寄せられる人たち>(六) - ◇ 一粒のショコラ ◇

    天国に咲く花<引き寄せられる人たち>(六)

    やがて冬が訪れ、あたりは雪景色になった。そのため、桃の水やりの仕事も春が来るまでは休むこととなった。そんな中でも冴子は週末になると、桃を訪ねてやって来た。正月は老婆の家に泊まってみんなで一緒に新年を迎えた。そして春になると、桃の水やりの仕事が再開した。こうして二年の月日が流れた。この間、天国の花の数に変化はなく、当然困り人も訪れなかった。桃は六歳になっていた。来年の春には学校に上がる。雄一は...

  15. 天国に咲く花<引き寄せられる人たち>(五) - ◇ 一粒のショコラ ◇

    天国に咲く花<引き寄せられる人たち>(五)

    秋も深まった頃、懐かしい人が訪れた。「こんにちは――」その聞き覚えのある声に、桃はハッとして玄関へ走った。そこにはやさしい微笑みを浮かべた冴子が立っていた。桃は冴子に抱きつき、しばらく離れようとしなかった。「あんれまあ、桃は赤子のようじゃなあ」老婆が顔を出して言った。囲炉裏端で茶をすすりながら、冴子はあれからの事の顛末を報告した。そして心から礼を述べた。「おばあさん、お礼に私ができることはあ...

  16. 天国に咲く花<引き寄せられる人たち>(四) - ◇ 一粒のショコラ ◇

    天国に咲く花<引き寄せられる人たち>(四)

    その朝いつものように、桃は天国の花に水をやりに草の生い茂った獣道を下っていた。小鳥はさえずり、はるか下の方には小川がキラキラと光るのが見えた。秘密の場所に着くと桃は「あっ!」と叫んだ。花が一輪落ちていた。昨日まで四輪の花がきれいに咲いていが、今は三輪になっている。驚いた桃は水をやるのも忘れ、家へ飛んで帰って老婆に報告した。すると、老婆はうれしそうに言った。「それは冴子さんが幸せになったという...

  17. 天国に咲く花<引き寄せられる人たち>(三) - ◇ 一粒のショコラ ◇

    天国に咲く花<引き寄せられる人たち>(三)

    冴子はその足で実家へと向かった。実家は、地方都市の外れの町で小さな薬局を営んでいた。その店を継ぐことも考え大学の薬学部に進んだが、そこで当時助手をしていた文雄の猛アタックを受け結婚した。そんな経緯もあって実家の敷居は高かったが、両親は、今ではもう店は自分たちの代までと割り切っているようだった。少し離れた所に大型チェーンのドラッグストアが出来てからは、もういつ店を閉めてもおかしくない状態になっ...

  18. 天国に咲く花<引き寄せられる人たち>(二) - ◇ 一粒のショコラ ◇

    天国に咲く花<引き寄せられる人たち>(二)

    冴子は迷いに迷い、ようやく山奥の家にたどり着いた時にはもう日も暮れかかっていた。家の前で声をかけると小さな女の子が顔を出した。「ばあちゃ~ん、おねえさんだよ――」冴子は囲炉裏端へ通されると、丁寧に挨拶をし、訪ねた用向きを簡単に告げた。老婆は、今日はもう遅いからまずは夕食にしようと支度をし始めた。冴子が自分も手伝うと申し出ると、桃も楽しそうにその中に加わった。その夜は老婆と桃、雄一、冴子の四人...

  19. 天国に咲く花<引き寄せられる人たち>(一) - ◇ 一粒のショコラ ◇

    天国に咲く花<引き寄せられる人たち>(一)

    朝からしとしとと雨が降り続いていた。小野田冴子はカーテン越しに雨空を見上げ、まるで自分の思いをあの空が代弁しているのではないかと思った。雨粒を受けて生き生きと咲いている庭の草花でさえも、今の冴子の目には物悲しく映った。今日は夫、文雄の教授会の日だった。文雄はR大学の薬学部の准教授だが、教授会の日は決まって機嫌が悪い。もともと研究以外は苦手な上に、教授と助手の間に挟まれる教授会の居心地の悪い時...

  20. 天国に咲く花<山奥の老婆>(六) - ◇ 一粒のショコラ ◇

    天国に咲く花<山奥の老婆>(六)

    その夜、老婆は夕食の後、囲炉裏を挟んで向かい合う親子にポツリポツリと昔話を語り始めた。老婆が生まれ育ったのは海辺の小さな村だった。そこで漁師をしている父親とそれを手伝う母親と三人で暮らしていた。その村にはとても小さな漁港があったが、岸壁に建つ白い灯台が村人たちの自慢であり村の象徴でもあった。ある日、漁に出た船が突然の嵐に襲われた。数艘の船が戻ってこなかった。その中に老婆の父親の船もあった。母...

総件数:25 件

似ているタグ