小説のタグまとめ

小説」のタグがついている新着記事と人気記事をまとめました。エキサイトブログには小説に関連するブログ(日記、記録、写真、レビュー、噂、まとめ)がたくさん投稿されています。

「小説」タグの記事(101)

  1. 小さな小さな奇跡 - 日々の小説

    小さな小さな奇跡

    「これを読んでみなさい。勉強になるから」 祖父が一冊の本をテーブルに置いて、ずいっと押し出した。俺はげんなりして、それを表情にも出したのだが、祖父は気づかぬふりをして湯飲みを持つと自分の部屋に引っ込んでしまった。 残業後の遅い晩飯を中断して、本を手に取る。『大強運』という題名で、銀河をバックに作者のキメ顔の写真がでかでかと印刷された、あからさまにうさんくさい本だ。まともに触ると大凶運を引きか...

  2. 闇を裂く杖 第十話 - 日々の小説

    闇を裂く杖 第十話

     綾子に引き立てられて警察署に出頭した重森安喜良は、婦女暴行未遂を認め、原田武彦の死亡も、事故ではなく殺意あっての殺害だったと告白した。 綾子の行動は正当防衛であったとして、安喜良に負わせた傷については不問となった。  カネが入院したまま動くことも出来ず、他に身内のいない綾子を、藤田記者が身受け人として迎えに来てくれた。ぼろぼろに怪我をしている綾子を見て、藤田記者は言葉を失くした。 藤田記者...

  3. 闇を裂く杖 第九話 - 日々の小説

    闇を裂く杖 第九話

     雨は激しくなっていた。痛いほどに肌を打つ。雨だれが泥道を叩く音以外の、何の音も聞こえない。 綾子は自分の傘を拾いあげると、雑木林からよろばい出て来た安喜良に、安喜良の傘を投げ渡した。 安喜良は傘を両手で構えた。じりじりと間合いを詰めてくる。綾子は全身の力を抜き、左手だけで傘の重心を取り、両腕をだらりと体側に垂らした。 間合いが一間を切ったところで、安喜良が上段から袈裟懸けに切り込んできた。...

  4. 闇を裂く杖 第八話 - 日々の小説

    闇を裂く杖 第八話

     木に遮られて雨が弱まる。安喜良は傘を畳むと木に立てかけ、綾子を突き飛ばした。 されるがままに下草に伏した綾子のワンピースを乱暴にまくりあげ、下着をむしり取った。綾子は初めて身じろぎして安喜良の体を押しのけるように腕を突っ張った。安喜良が綾子の頬を張る。二度、三度。綾子の頬が腫れあがった。「武彦を、殺したの?」 低い声で綾子が尋ねた。安喜良はもう一発、綾子を殴った。「殺してねえよ」「殺したで...

  5. 闇を裂く杖 第七話 - 日々の小説

    闇を裂く杖 第七話

     雨が降っていた。 重森安喜良は父の言いつけに従い、古い歴史のある料亭へ父の供をしていた。重森議員の私腹に金を運んできてくれる土建屋や銀行家などとの顔合わせだった。にこやかに話を合わせてはいたが、安喜良は父の跡を継ぐ気など毛頭なかった。 政治家などといった生ぬるい生き方はごめんだった。あふれるほどの父の財産を引き継いだら、あとは遊んで暮らすつもりでいるのだった。 父と取り巻きたちが密談を始め...

  6. 闇を裂く杖 第六話 - 日々の小説

    闇を裂く杖 第六話

    「綾ちゃん、よく来てくれたわねえ。ほら、武彦。綾ちゃんよ」 カネの病室を訪ねた綾子の瞳に、じわりと涙がにじんだ。カネは胸に抱いたぼろぼろの人形に「武彦」と語りかける。「綾ちゃんがいてくれて助かってるわ。いつも本当にありがとう。武彦もね、とっても感謝しているよ」 人形を綾子の方に差し出したカネは、慈愛に満ちた目を綾子にも向けた。「ねえ、綾ちゃん。武彦とも話していたんだけど。もし綾ちゃんさえよけ...

  7. 闇を裂く杖 第五話 - 日々の小説

    闇を裂く杖 第五話

     道場に通いながら、綾子は安喜良の身辺を探り始めた。職をもたない安喜良の生活には決まった行動というものがなかった。 家を出てくる時間もバラバラ、行き先もバラバラ、ただ、なぜか自動車には乗らなかったため、尾行は割合、うまくいった。 ある日、酒場が並ぶ薄暗い路地に入った安喜良を追おうとしたところを、肩をつかまれ引き留められた。 慌てて一歩引き、振り返ると、新聞記者の藤田が立っていた。「君、どうし...

  8. 闇を裂く杖 第四話 - 日々の小説

    闇を裂く杖 第四話

     稽古は特段、厳しいということはなかった。ただ、不可思議だった。 綾子は与えられた杖を提げて、立っていることを課された。一日の稽古は三時間。 権之助の道場に通い始めてから五日間は、ただ立っていた。 初めは十分も立っているとフラフラと体が揺れていたのだが、三日経つと体のどこに力を入れ、どこの力を抜けばよいのかわかるようになった。杖の重心を捉えた持ち方が分かったのが五日目。翌日から、型の稽古が始...

  9. 闇を裂く杖 第三話 - 日々の小説

    闇を裂く杖 第三話

     その日はどんよりと曇って、みぞれでも降り出しそうな寒い日だった。 刑務所の門をくぐって、竹林に面した狭い道路に出てきた重森安喜良は、そんな空を見上げることもなく歩きだした。刑務所の角を曲がってから少し離れた路上に、重森議員が寄こした迎えの車が止まっている。チャンスはそこまでの短い距離だ。 安喜良はズボンのポケットに両手を入れてゆるゆると歩いていく。角までもう少し。綾子は、右手に握った包丁の...

  10. 闇を裂く杖 第二話 - 日々の小説

    闇を裂く杖 第二話

     病室に軽いノックの音がして、それを追ってすぐに声がした。「伯母さん、綾子です」 ひそやかな声だったが、芯と張りがあるおかげで、床に就いているカネの耳にもよく届いた。「おはいり、綾ちゃん」 戸を開けて入って来たのはおさげ髪が愛らしい少女だった。カネの枕辺に歩み寄った綾子の手を、カネはきゅっと握った。「いつもありがとうねえ。迷惑かけてすまないね」「迷惑だなんて」 綾子は抱えていた風呂敷包みを解...

  11. 「'23」 - 物書きkumaさんの創作日和

    「'23」

    '23「都合がよかった」電話に出た男性が、顧客でないことはすぐにわかった。それも経験則によるものなのだと勝手に頷いて、用件を伝えようとマニュアル通りの説明を始めようとした。「私、刑事なんですけれども」「なにか、問題でもありましたか」問題がなければ刑事はいらないか。問題なら周波数のことなのだと思っていた。けれども、彼にこの事はまだ内密にと言われた以上、触れないことを心の中で改めて誓う。回収する...

  12. 「'22」 - 物書きkumaさんの創作日和

    「'22」

    '22「佐藤さんなら早退したよ」早退が当たり前のようになっている技術者集団の、リーダー的存在である佐藤さんを訪ねたものの、今日はもういなかった。顧客リストをまとめあげ、その二キロ圏内を調べてみると、商品購入者が密集している地域があることがわかった。さらに掘り下げると、同じ建物の中に三人購入者がいることがわかった。そして、今回電話をくれた人の部屋の上下階に商品を購入した人が住んでいた。上に一台...

  13. 創作「女神像の孕み」2/12書き直し - 物書きkumaさんの創作日和

    創作「女神像の孕み」2/12書き直し

    「私は死なないから、どんなことをしてもいいわ。だから、お願い、私を虐めて」アトリエの一室。ペケ印の拘束具に繋がれた女は、比喩ではなく本当に口から涎を垂らして彼に敬意の視線を送った。切り裂きジャックと名乗る男は、油で汚れた手で持ったカッターナイフを、彼女の柔肌に切れない向きで這わせていく。「どんなに痛めつけても死なないだなんて、すごいな君は、それにしても良く鳴く。とても気持ちいいよ」焦らしただ...

  14. ミスったわ!ごめんなさい! - 心紋様

    ミスったわ!ごめんなさい!

    2月6日のタイトル 「この作者は怖いから・・・」を訂正します。宮部 みゆき氏を湊 かなえさんと間違えていました。固有名詞を間違えるなんてと・・・反省しきりです _(._.)_宮部氏は スケールの大きい 作家さんなのに。   「ソロモンの偽証の後編」 心して視聴いたします。

  15. 高木徳一の小説の執筆状況と『生死』の歌謡詞(同音異義語の和歌、巨人戦) - 自著の小説・詩の紹介

    高木徳一の小説の執筆状況と『生死』の歌謡詞(同音異義語...

    今日は。  高木徳一の小説の執筆状況と『生死』の歌謡詞(同音異義語の和歌、巨人戦)を下記のgooブログに書き込みましたので、アドレスをクリックしてご覧下さい。gooブログ ​http://blog.goo.ne.jp/tokuichit/

  16. 「 K 」劇場~学級会~! #403 - 「 K 」 Diary

    「 K 」劇場~学級会~! #403

    うっす! みんな げんき?俺 も 元気 だぜ『 「 K 」 劇場 ~学級会~ 』キーンコーンカーンコーン!( チャイムの音 )はい! それでは 今から学級会 を はじめよう!昨日 の ブログ 記事 を 読んでみんな どう 思った?せんせい は おこらない から正直 に 言って みよう!「 ・・・・・・・ 」よし! じゃあ みんな目 を つむろう!これなら 誰にも 判らない から正直 に 手 ...

  17. 「捨てられないもの」恋愛小説/掌編 - もう魔法少女にはなれない

    「捨てられないもの」恋愛小説/掌編

    デビューする前、大学生のときに書いた掌編です。あの頃、心のなかは、いつもさみしさでいっぱいだった。photo:chiren「捨てられないもの」... もうダメになりそうだった。というより、わたしたちはダメになっていた。「ねえ、この雑誌、もういらないでしょ」 正午過ぎ、テレビの向こうでは、笑っていいともが流れている。タモリさんは毎回ゲストから色々なおみあげを貰うけれど、それがいらなくなったとき...

  18. 「黒子少女 - ホクロショウジョ -」ホラー小説/掌編 - もう魔法少女にはなれない

    「黒子少女 - ホクロショウジョ -」ホラー小説/掌編

     2017年の「メルマ旬報」にて、 夏の特別編として配信した作品です。 私は恋愛作品と同じくらい、ホラー作品が大好きだ!  今年のお正月は、おせちを食べながら「saw」シリーズを、1~finalまで見ていた。 最近は「死霊館」シリーズにはまっている。(アナベル人形こわすぎ) まあ、ホラー映画はさておき、 私は数あるホラー作品のなかでも、楳図かずお先生、伊藤潤二先生の作品を敬愛している。(余談...

  19. (感想)イン・ザ・プール - 再受験生ひみさんの医学部生活

    (感想)イン・ザ・プール

    今回は「イン・ザ・プール」(奥田 英朗) 文春文庫の感想です!精神科医の主人公が、強迫観念などで苦しんでいる患者の方に対して、常識ではあまり考えられない治療を施して、治癒させる(治癒できてきるかわからないものもある)という物語です。で、感想はこんな医者さんが実際にいたら今の時代すぐにクビになるんじゃんっていう印象です。しかし、読み物としては、面白いです!なぜなら、想像のつかない治療法を行って...

  20. 節分の日、小説更新のお知らせ - fermata on line! イタリア留学・旅行話と、もろもろもろ

    節分の日、小説更新のお知らせ

      旧暦の元旦が今日かと思えば、今年は2/16と遅いんですね。反響に感謝しておりますです。ご閲覧の皆さまには、福は内となりますように。  そして、恒例のお知らせ時間です。小説サイト【 gosuiro.fg (リンクはコチラ)】へ、中編小説をUPいたしました。タイトルは『独白(或いは私室)』の【第3話】と【第4話】です。ご興味おもちになった方は、リンクからどうぞ! 高校生時に書いたものを加筆...

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