日本映画のタグまとめ
「日本映画」タグの記事(237)
-
『アイヌモシリ』AINU MOSIR
心が震えた。福永壮志監督の長編第二作「アイヌモシリ」。アイヌ、先住民族・・というとあるステレオタイプの映画を想像するかもしれない。この映画はそんな先入観を全く払拭する、一人の少年と世界との瑞々しい出会いを描いた作品。主演のカントを演じた少年をはじめ、登場人物はみな演技経験のないアイヌコタンの人々。なのでドキュメンタリーのような味わいがあるが、ドキュメンタリーでも社会派映画でもない。少年の母は...
-
忠臣蔵 前編・後編【2020年12月30日放送】
【タイトル】忠臣蔵 前編・後編【放送日】2020年12月30日【製作国】日本【製作年】1958元禄14年、吉良上野介からの度重なる侮辱に耐えかねた浅野内匠頭が松の廊下にて刃傷に及ぶが、幕府の裁定は「喧嘩両成敗」という大原則を逸脱し、浅野にのみ切腹を命じるものだった。赤穂藩の浅野の家臣たちは主君への想いを胸に秘め、吉良への仇討の機会を待つ。※Youtube上に公式予告編なし。なので「大映創立7...
-
「ようやく届いたカレンダー」+「ポン・ジュノ監督『すば...
NEW⁂次男の学園のブログです。時々、覗いてください。新型コロナ関係のニュース毎日、1票!よろしくお願いします。BHインスタ ←ポチ≪BHエンタ関係≫「BHエンタFacebook」NEVERで「BHエンタ」の掲示板「BHエンタInstgram」「ミンジョンさん、インスタ」*****************12/27(日)23:00。皆さん、アンニョン!今日から、また、裁縫を始めました。もう、...
-
2020・シネマ館
今年は新型コロナウイルスのせいで映画館で観た映画はたったの6本、このブログを始めて以来の少なさである。なので、シネマ館も止めようかとも思ったが、一つの記録として残しておこうと思う。「尾崎豊を探して」「パラサイト」「cats」の3本は、ナント1月に観ている。まだコロナの影響があまりなく、まさか世界中に広がるパンデミックがこようとは思わなかった頃である。それどころか、映画にかんして幸先いいスター...
-
映画『日日是好日』
久しぶり...約 1 年ぶりの更新です。『日日是好日(にちにちこれこうじつ)』2018年 日本 監督:大森立嗣出演:黒木華、樹木希林、多部未華子地味な映画です。主人公の女性 (黒木華) は、真面目に物事に向き合うものの、実は自分が何をしたいのかわからない。自己主張も苦手で、ついつい人の意見に合わせてしまう。成り行きで習うことになった茶道もわからないことだらけで戸惑うばかり。茶道教室の先生 (...
-
花のあと【2020年11月16日放送】
【タイトル】花のあと【放送日】2020年11月16日【製作国】日本【製作年】2009海坂藩の要職を務める家の一人娘が、密かに想いを寄せていた下級藩士の自決に伴い、彼の敵討ちに立ち上がる。予想以上に面白かったし、誠実な作りの映画だと感じた。初っ端の全く無表情な北川景子のどアップを観たときにはどうしようかと思ったのだが。主演の北川の演技を酷評する向きも多いようだが、自分はそこまで気にはならなかっ...
-
おらおらでひとりいぐも
若い頃の田中裕子からは予想ができなかった。いくつになっても美しい役しか演じない女優とは一線を画す、田中裕子の女優魂に惚れ惚れする。桃子さん(田中裕子)は70歳で夫に先立たれはや5年。毎朝起きようとすると「もっと寝てろーっ起きたってどうせやることないんだから」と他の人には見えない「どうせ」(六角精児)が布団の上に現れる。そんなひっそりと1人で暮らす桃子さんの前にある日突然自分の分身だという寂し...
-
罪の声
「グリコ森永事件」をベースに作られた作品。この衝撃的だった未解決事件はもちろん覚えている。関西弁で人をおちょくった口調の脅迫文に不気味さを感じた。本作で描かれているエピソードがどこまで事実なのかはあやふやだがかなり事実に基づいているように感じた。特に犯人たちの目的は身代金ではなく・・・という見解には「ああなるほど!」と思わず納得。主演の2人の好演が光る。大人の都合で犯罪に巻き込まれる3人の子...
-
スパイの妻(劇場版)
舞台は1940年代の神戸六甲。昭和モダニズム全開な洋館に住む聡子(蒼井優)のモダンなドレス、夫優作(高橋一生)のスーツとハット姿に心躍る。蒼井優の凄さを改めて思い知る。彼女の演じる聡子が「お見事!」と卒倒するシーンだけでも観る価値あり。優作の行動の真意はどちらだったのだろう。聡子の平穏な人生を守るための行動だったと私は思いたい。戦後自らの意志でアメリカへと旅立ったという聡子。そのエピソードで...
-
秋の帰省&映画鑑賞
秋まっさかりで紅葉のきれいさを満喫できる旅というか、帰省をしました。山々は広大そのもの。車内は込み合わず快適。しかし長旅は案外疲れるものです。父は元気にしており、コロナとは無縁の生活です。こういうときは田舎がいいと思う反面田舎の方にもコロナが近づいてくるのではという危機感もあります。油断はできないですね。さてさて、畑作りに精力的な父はたくさんの野菜を送ってくれて、毎日、野菜づくめの食生活。ま...
-
「鬼滅の刃」
一昨日、歯の治療の後急に思い立って、映画「鬼滅の刃」を観に行った。そんな予定は全然なく、なぜ観る気になったかは自分でも不思議である。ただちょっと興味があったから、とでも言う他はない。なぜなら、私は今まで「鬼滅の刃」というアニメについて、ほとんど観たこともなく知識もなかった。ただ映画公開前、テレビで2週にわたり放映したのを録画、あまり熱心とは言えないが初めて観たに過ぎない。そして、その映画の初...
-
「スパイの妻」
昨日、9ヶ月ぶりに映画館へ映画を観に行った。こんなに長く映画館に行かなかったことは、ここ十数年では無かったと思う。新型コロナの影響と、ぜひ観たい映画が無かったせいかもしれない。「スパイの妻」という日本映画で、先日黒沢清監督がヴェネチア国際映画祭で銀獅子賞(監督賞)を受賞した作品である。私は残念ながら黒澤清監督の作品は、たぶん初めである。実は昨日は「鬼滅の刃」の公開日でもあったのだが、私は迷わ...
-
「久しぶりに日本映画」+「ミンジョンさん、インタビュー...
NEW⁂次男の学園のブログです。時々、覗いてください。新型コロナ関係のニュース LBHインスタ毎日、1票!よろしくお願いします。≪BHエンタ関係≫「BHエンタFacebook」NEVERで「BHエンタ」の掲示板「BHエンタInstgram」「ミンジョンさん、インスタ」*****************9/22(火)23:20皆さん、アンニョン!お天気も、今日までかな?夕方、ルナの散歩で、彼岸...
-
12人の優しい日本人【2020年9月7日放送】
【タイトル】12人の優しい日本人【放送日】2020年9月7日【製作国】日本【製作年】1991陪審員制度がある架空の日本で、12人の日本人が繰り広げる二転三転の審議を描く。※今回は公式の予告編が見つからず、やむを得ず非公式にアップされているBSオンエアの予告編を貼った。さすがは三谷幸喜という出来で、彼がまだいまほど知名度を得る前の作品だと思うが、それでもさすがの完成度。既に三谷作品の特徴的な構...
-
事故物件怖い間取り
不動産屋で事故物件担当者って何?(笑)安いなどの理由から需要もそこそこあるのだろうか。「事故物件」ではなくとも住居で人が亡くなる件数というのは積み重なって増え続けるワケで「過去に人が亡くなった物件」という意味では調べてみればいくらでもあるに違いない。いや、事故物件となればそこに故人の心残りや怨念がことさら強く残っているということだろうか。どんなに短期間でも1度人が住んでしまえばその後は事故物...
-
『犬神家の一族』(1976年市川崑監督)時代の勢いを感じる
『犬神家の一族』は見たことがなかったが、大晦日のバラエティー番組の「笑ってはいけない」シリーズで何度もパロディを見たので、きっと誰もが見ている映画なのだと思っていた。怖いながらも、見た。そして感想を聞きたくて、「犬神家の一族を見たよ」と5人くらいの人に行ったら「えー、怖そう…」と、題名を聞いただけで一様に怖がり、見たことがないという。結局、感想を分かち合える人を見つけられなかった。まあ、ずっ...
-
一度も撃ってません
「夜は酒が連れてくる」by 御前零児「朝はしじみが連れてくる」by 市川弥生石橋蓮司が主演というだけで渋すぎてワクワクするではないか。キャストは阪本 順治監督を中心に集結した味のある面々。共通項は「原田芳雄」だという。永遠のバイプレーヤー岸辺一徳の語り口はいつも通りだし桃井かおりはどこまで行っても桃井かおりだし(どちらも褒め言葉)佐藤浩市&寛一郎と柄本明&柄本佑のダブル親子共演も楽しい。(柄...
-
愛がなんだ
「しあわせになりたいっすね」「ぶぁーーかっ!」究極の片思い組ナカハラとテルコの会話が刺さった。公開当時ポスターをサラッと見て「主演は菅田将暉と小松菜奈」とずっと勘違いしていた。なぜだ?それが公開時に鑑賞しなかった理由。(笑)風邪で寝込んで助けの電話がきたマモル(成田凌)の部屋へいそいそとやってくるテルコ(岸井ゆきの)。こってり煮込んだ味噌煮込みうどんを作り勝手にお風呂掃除まで始める。挙句の果...
-
日本映画評: 永作博美の全身から滲み出るヒリヒリ感が、いい。
日本映画評: 「人のセックスを笑うな(2007)」永作博美の全身から滲み出るヒリヒリ感が、いい。永作博美の全身から滲み出るヒリヒリ感が、いい。その理屈を超えた(本当はたぶんあるがあえて説明しない)永作博美の説得力がすごい。とにかく撮影と録音、照明もすごくいい。松山ケンイチくんもめちゃいい。松山ケンイチくんの解釈と演技はそのまま映画にすっと溶け込んでみている側にもすっと溶け込んでこの映画を観る...
-
映画『跳んで埼玉』(2019年 原作・魔夜峰央、武内英...
『シンドラーのリスト』を見て、最近では最もいい映画を見ることが出来たと思ったが、続けて見た『跳んで埼玉』も最近ではなかなか出会えない、最初から最後まで、全部おもしろい映画だった。タイプは全く違うが(違いすぎるが)、共に5段階で言うなら「5」の映画だった。『シンドラーのリスト』と同列にして申し訳ないかもしれないのだが…、おもしろい部分が、「くうううう…」と痛快におもしろく、おもしろくない残念な...