朝日新聞のタグまとめ
「朝日新聞」タグの記事(1387)
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新聞小説を読む朝日新聞朝刊「また会う日まで」158話~
作池澤夏樹画影山徹第162話三つの光、一つの闇14チヨは、わたしも大きな船に乗りたい。ちょっと旅をしてきます、と言って友人を訪ねて大連まで10日間の船旅に出て行った。留守中でもなんとか過ごせる自炊能力があるのが海軍軍人。わたしはチヨのこんなわがままを自力で何とかしのいだ。意気揚々と帰ってたチヨに、アメリカにも、オーストラリアにも、メキシコにも、ハワイにも連れて行ってやりたいと私は言う。それは...
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依存症を助長
新作オンラインゲームの動画CMの描写をめぐり、「ゲーム依存症を美化、助長しないか」と懸念する声が依存症の当事者から上がった。当事者らが問題視したのは、昨年9月に公開されたパソコン向けオンラインRPG[LOST ARK」の動画CM。880万回以上再生されている。コメント欄にはファンの共感や絶賛の声も多い。CMは「この世界は、青春みたいだ」という言葉で締めくくられる。「依存症を美化し、助長しない...
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使用料金のウェブ化
電気使用量を知らせる紙の検針票が届かない──。そんな家庭が増えています。電力大手が次々に、紙からウェブによる通知に切り替えているためです。大手電力がウェブ移行を進める背景にはスマートメーターへの切り替えがある。問題は、ネット環境がない家庭や対応できない高齢者の場合だ。ペーパーレス化は世の流れだが、公共料金にまで一律にネット対応を求める動きには反発も出ている。紀藤正樹弁護士は「高齢者にはネット...
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小1の自由研究が本に
いけがみえきはどうしてかいちくするのでしょう──。電車が大好きな小学生が1年生の時、幼いころから親しんだきた地元駅の建て替えについて調べた自由研究が本になった。それが駅関係者の目にとまり、異例の増刷へとつながった。現在、小3の佐瀬健太朗さんは東京都大田区で育った。一年生になるころ、駅の建て替えを告げるポスターを目にした。母の優子さんは印刷業を営むシェア本屋の仲間に頼み、2年前の息子の力作を縮...
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消毒ロボット
起動すると、SF映画に出てくる装置のような動きで、ランプが顔を出す。今年10月、米アメフトNFLパンサーズが導入を発表した消毒ロボット「ライトストライク」だ。スタジアムなどの消毒に活用する。世界の約750病院が使用し、2分間の使用で新型コロナウイルスを99・99%除去できるという。日本でも、すでに広島大学病院や山形大学病院など使われている。パンサーズは複数の病院に助言を求め、たどり着いた。実...
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といっても、首都圏
東京都の人口流出が続いている。2012年以来という異例の出来事。新型コロナウイルスの感染拡大の影響とされるが、東京一極集中は変わっていくのか。経営コンサルタントの永田拓人さん(33)は、東京都江東区から神奈川県鎌倉市に移り住んだ。これまでは顧客の企業に常駐して働くため、東京以外に住む選択はなかった。家賃は2割下がり、部屋の広さは1・5倍になった。市川宏雄・明治大名誉教授は、転出超過と言っても...
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新聞小説を読む朝日新聞朝刊「また会う日まで」145話~...
作池澤夏樹画影山徹第157話三つの光、一つの闇9三光教会でわたしは小学校4,5年女子の日曜学校の教師に任命された。これは後の東京帝国大学の教員資格よりも大事だったと思うが、わたしはこの年ごろの少女と話したことがない。チヨに相談すると、最初だけ筋書きを作ってくれたが、コツは1回に1つ、福音書のお話をすることだという。そして席次のない日曜学校では、イエスのことに無知なものほど良い生徒であること。...
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光秀は本能寺に行かなかった
戦国武将の織田信長が、配下の明智光秀に打たれた本能寺の変をめぐり、光秀は本能寺の現場には行かず、部下に実行させていたとする学説が出てきた。本能寺の変に参加した家臣から聞いた情報として、事件から87年後にまとめられた古文書に記録されていた。古文書は関屋政春が書いた「おつ夜之書物(いつやのかきもの)」。富山市郷土博物館の萩原大輔主査学芸員によれば、光秀は寺から約8㌔南の鳥羽(京都市南部)に控えて...
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歴史の物差し
「この出土品は何年前のもの?」。数万年にわたって年代を推定できる国際的な「歴史の物差し」が今夏、7年ぶりに更新され、日本の古木10本のデータが採用された。ふつうの炭素より少し重い放射性炭素のC14。その濃度を調べることで、出土した土器や貝殻、植物などの年代を推定できる手法がある。C14は、宇宙から高エネルギーの粒子が地球の大気圏で窒素(N14)にぶつかることで生まれる。年輪のC14からは、太...
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野菜安値続く
野菜の値段が安い。家計にはありがたいが、喜んでばかりいられない。農家には厳しい局面が続いている。茨城県那珂市の農家仲田正義さん(73)は自身の畑で育った白菜を眺めて嘆いていた。「安値が回復しない」。今年は例年の半値。それでも直売場に来るお客さんは激減。白菜の生産量が全国一の茨木健。今年はコロナ禍で外食産業の需要が落ち込み、11月以降は価格が下げ止まったままだ。農林水産省によると、価格の低迷は...
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接ぎ木
植物の異なる個体をつなぐ接ぎ木。果樹や野菜を育てる園芸農業の世界では、もはや欠かせない技術だ。植物を茎や枝の途中で切り、別々の個体の上部(穂木)と下部(台木)をつなぐのが接ぎ木だ。切断面をくっつけて、つなぎめをクリップで留めたりテープで巻いたりして、数週間から数カ月間保つ。そして、自然に接着する。病気を防いだり生産性や品質を向上させたりと、いろいろな目的で実施されている。果樹では、ほぼすべて...
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駅そばの魅力
駅構内や改札口近くにある立ち食いそば店、いわゆる「駅そば」。通勤通学の最寄りの駅で、つゆの香りに誘われ、寄りたくなった思い出は誰にでもあるだろう。「東の濃い口、西の薄口、つゆに使う醤油は東西で異なる。鈴木弘毅(ひろき)さん(47)によると、境界はJR東海道線なら関ヶ原駅。「つゆの濃いめの味付けに合わせるため、東では薬味のほとんどが白ネギだが、西では甘いぬめりの青ネギが多い」。首都圏や近郊で1...
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絶望の民主主義
今朝の朝日新聞を読んでいると、中国の裁判所で香港活動家らが実刑判決を受けたという記事が出ている。言うまでもなく、非民主的な秘密裁判の結果であり、読んでいるだけで絶望的な気分になる。では我が国はどうなのか。同じく朝日新聞の本年最後の社説は、「日本は民主主義国だと誰もが言う」で始まり、「国民主権、権力分立、議会中心主義、法治主義など民主政治の基本原則を再起動させる。(略)いまならまだ、カジは切れ...
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新聞小説を読む朝日新聞朝刊「また会う日まで」132話~...
作池澤夏樹画影山徹
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箱根駅伝でユニホームにスポンサーロゴが
正月の風物詩、箱根駅伝で各大学のユニホームに今回からスポンサーのロゴが入れられるようになった。広告費に換算すると、十数億円ともいわれる「モンスター級」の注目を集める大会。箱根駅伝はどう変わるのか。連覇を狙う青山学院大の胸には「妙高市」のロゴが入る。青学の原晋監督は「多くの民間企業からオファーがあった」と明かす。だが最終的に選んだのは、原監督が就任した2004年から合宿地として毎年、訪れている...
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鬼滅とコロナの年
「鬼滅イヤー」だった。2020年という年は、コロナウイルスと並び「鬼滅の刃」で記憶されることだろう。吾峠呼世晴(ごとうげこよはる)さんが週刊少年ジャンプで連載したマンガ「鬼滅の刃」は5月に完結。12月にコミックの最終23巻が発売され、書店に長い列ができた。累計発行部数は1億2千万部超。昨年放送のアニメ版(26話)で人気が広がり、その続きのエピソードをアニメ化した「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編...
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杉原千畝が出したビザで神戸へ
異人館街として知られる神戸・北野の一角に11月、1枚の案内板が設置された。「『神戸ユダヤ共同体』(神戸ジューコム)跡地」と記されている。第2次世界大戦中に迫害から逃れて神戸にたどり着いたユダヤ人たちと、地域の人々との間に交流があったことを伝えたいと。リトアニアの日本領事代理だった杉原千畝(ちうね)がユダヤ人難民に発給した「命のビザ」。第2次世界大戦中、ナチス・ドイツの迫害から逃れ、「命のビザ...
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八丁味噌(みそ)
黒みがかった色合いと濃いうまみが特徴の「八丁味噌」。大豆と塩を原料とする八丁味噌は、愛知県岡崎市八帖(はっちょう)町で江戸時代から造られてきた。町で今も蔵を構えるのは「合資会社八丁味噌」と「まるや八丁味噌」の2社だ。「地理的表示(GI)」として、2社と対立する県味噌溜醤油(たまりじょうゆ)工業協同組合が申請した「八丁味噌」が認められた。GI保護制度は農林水産省が所管しており、生産地と結びつい...
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スケボーは五輪新競技になったが
横浜市の中心部で、スケートボードが禁じられた場所に立ち入ったとして、神奈川県警が11月、男性4人を軽犯罪法違反容疑で書類送検した。スケボーをすることがどんな罪に問われる可能性があるのか。県警によると、「交通のひんぱんな道路」でのスケボーを禁じた道路交通法に違反した疑いでの立件が多いが、交通量の多さを裏付けるのが難しいという。「パーク」と呼ばれるスケボー専門施設も各地に増えているが。神奈川県内...
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和ろうそくの魅力
ぼぼ、ぼぼぼぼ。風がなくても踊るように炎が大きく揺らいだと思えば、小さくもなる和ろうそく。「この春から20,30代のお客さんがグンと増えました」。創業300年以上と伝わる老舗、愛知県岡崎市の「磯部ろうそく店」9代目のおかみ、磯部有記枝さん(56)は驚く。和ろうそくじゃ、すすが少なく、ろうがたれにくい。寺や仏壇の灯(あかり)に重宝されてきた。石油を精製したパラフィンから作る洋ろうそくと違って、...