童話のタグまとめ

童話」のタグがついている新着記事と人気記事をまとめました。エキサイトブログには童話に関連するブログ(日記、記録、写真、レビュー、噂、まとめ)がたくさん投稿されています。

「童話」タグの記事(73)

  1. 針ねずみと笛吹き(4) - 童話の時間

    針ねずみと笛吹き(4)

    一人がいきなり、皿の上の小銭をつかんで駆け出しました。「おいっ、こらっ!」笛吹きが慌てて追いかけようと立ち上がり、人々が逃げた少年の後を目で追った隙を、もう一人が針ねずみを素早くつかんで反対の方向へ走り出しました。「あ……」それに気づいた数人が声を上げるか上げないかのうちに、最後の一人が木箱を勢いよく蹴り上げて、また別の方向へ逃げ出しました。人々が右往左往する中を、三人は何人もの人を突き飛ば...

  2. 針ねずみと笛吹き(3) - 童話の時間

    針ねずみと笛吹き(3)

    「おい、あれ、見ろよ」三人のうちのひとりが、箱の上で芸をしていた針ねずみに気づいて、あごをしゃくってみせました。小さな箱の上で小さな針ねずみがぴょんぴょん跳び廻ったり、くるくる踊ったりしています。三人の目に針ねずみは、喜んで嬉しそうに芸をしているように見えました。肩を揺らしながら元気の良い曲を吹いている笛吹きも、針ねずみに負けず劣らず愉快そうに映りました。そして、それを眺めている人々の楽しそ...

  3. 針ねずみと笛吹き(2) - 童話の時間

    針ねずみと笛吹き(2)

    ところが、それを快く思わない者たちがありました。いつも市場にたむろしている三人の少年たちでした。三人はそれぞれ、家にいるのが面白くありませんでした。おとうさんが酒を飲んでばかりで働かないのでとても貧しかったり、おかあさんがきつすぎていつも金切り声で怒鳴ってばかりいたり、少年が生まれた頃、まだ若かったおとうさんとおかあさんが子育てをせずに遊んでばかりいるのを自分たちの親に叱られて、どちらもぷい...

  4. 針ねずみと笛吹き(1) - 童話の時間

    針ねずみと笛吹き(1)

    ときおり落ち葉を舞い上がらせるような冷たい北風の吹く冬のある日、にぎやかに人の行きかう市場の片すみで、ひとりの若い男が笛を吹いておりました。男の前には、白い布をかけた木箱がひとつ置いてあって、その上には針ねずみが一匹おりました。笛吹きが愉快で楽しそうな曲を次々に吹くと、針ねずみはそれにあわせて箱の上で跳んだりはねたり踊ったり、はたまた宙返りをしてみせたり、様々な芸をして見せるのでした。「かわ...

  5. 泣き虫なねずみの赤ちゃん(あとがき) - 童話の時間

    泣き虫なねずみの赤ちゃん(あとがき)

    「泣き虫なねずみの赤ちゃん」をお読みくださり、ありがとうございました。このおはなしは、久し振りに三題噺に依らず、自分で着想したものです。「泣き虫なねずみの赤ちゃんが、人形を作ってもらっても泣き止まず、ねずみの人形(ぬいぐるみ?)をつくってもらって泣き止んだ」という発想が突然浮かんで、そこから作りました。お話が浮かぶときは、ぱっと全体が一瞬で出来上がってしまうこと、なんとなくするすると最後まで...

  6. 長野そぞろ歩き:黒姫童話館 - 日本庭園的生活

    長野そぞろ歩き:黒姫童話館

    季節、遡り。9月の下旬、黒姫高原にある『黒姫童話館』に行きました。信濃町立の世界の童話がテーマの文学館です。信州児童文学会の協力で、平成3年(1991)にオープン。『はてしない物語』や『モモ』を著作したドイツ人作家ミヒャエル・エンデ。2000点を超える作品資料を本人が寄贈、世界で唯一常設展示している施設です。他にも、世界各国の代表的な童話、日本の民話や長野県に伝わる昔話などが展示されています...

  7. 泣き虫なねずみの赤ちゃん(9) - 童話の時間

    泣き虫なねずみの赤ちゃん(9)

    おかあさんねずみはその声にはっと身を起こしました。その頭には、あることがひらめいていました。それはこの人形が、それを抱いていたこの家の女の子と同じ姿をしている、ということでした。黒いおかっぱ頭も、くりくりとした黒い瞳も、健康そうな赤いほっぺも、何もかもそっくりです。ああ、あのお人形は、あの女の子自身だったのだ、あの子のおかあさんは、自分の子供の人形を作ったのだ、とやっとわかったのです。そして...

  8. 泣き虫なねずみの赤ちゃん(8) - 童話の時間

    泣き虫なねずみの赤ちゃん(8)

    「おいおい、かあさん、赤ん坊が泣いているってのに、寝ちまったのかい?この子はずっと泣き通しだからなあ…。よっぽど疲れているんだな」おとうさんねずみは大泣きする赤ちゃんに手こずりながら、慣れない手つきでおむつを替え、ほ乳びんでお乳を飲ませました。赤ちゃんは涙の粒をほっぺに残しながら、ごっくんごっくん音をたてて飲みました。お乳を飲ませ終わったとき、おとうさんは、赤ちゃんの小さな握りこぶしから何か...

  9. 泣き虫なねずみの赤ちゃん(7) - 童話の時間

    泣き虫なねずみの赤ちゃん(7)

    おかあさんねずみは反省して、次はもっと小さい人形をこしらえました。ちょうど、前の半分くらいの、赤ちゃんが抱きかかえられるくらいのをね。「さあ、これでもう大丈夫ね」ところが、それでも赤ちゃんは泣きやみません。「…これでも大きすぎるのかしら?そうよねえ、この子はまだ、生まれたばかりの赤ちゃんで、歩くどころかはいはいもできないし。…それじゃあ今度は、もっとずっと小さく作りましょう」おかあさんは、赤...

  10. 泣き虫なねずみの赤ちゃん(6) - 童話の時間

    泣き虫なねずみの赤ちゃん(6)

    たしかあの子の人形は、黒い毛糸の髪をおかっぱにして、大きな黒いビーズ玉の目を縫いつけてありました。赤いワンピースを着て、とも布のリボンが頭にもついていました。いま思い出しても、とてもよくできた、いきいきとしたかわいらしい人形でした。「あんな人形を作ってやったら、赤ちゃんだってどんなに喜ぶでしょう。そうすればきっと、いまのように泣かずにすむかもしれないわ」おかあさんねずみは、さっそく女の子の持...

  11. 泣き虫なねずみの赤ちゃん(5) - 童話の時間

    泣き虫なねずみの赤ちゃん(5)

    よく見ていると、その人間の女の子は、自分の大きな人形に名前を付けて大事にかわいがっているのがわかりました。人形は女の子の一番仲の良いお友達のようでした。むずかっているときも、誰かが人形を持ってくれば、たちまち機嫌がよくなりました。雨で外へ行けなくて泣いたときも、ひとりで退屈でつまらないと泣いたときも、人形さえあれば女の子は泣き止みました。夜、寝るときは、その子のおかあさんに連れられて、いつも...

  12. 泣き虫なねずみの赤ちゃん(4) - 童話の時間

    泣き虫なねずみの赤ちゃん(4)

    おかあさんねずみは以前、自分たちの巣食っている家の人間の女の子が人形を抱いているのをたびたび見かけたことを思い出したのです。それはまだ赤ちゃんがおかあさんねずみのおなかにできる前のことでした。人間の女の子は、自分と同じくらい大きい人形を手をつなぐように持って、引きずって歩いていました。女の子が人形と一緒に歩いているつもりなのが、おかあさんねずみにはよくわかりました。それはなんともほほえましい...

  13. 泣き虫なねずみの赤ちゃん(3) - 童話の時間

    泣き虫なねずみの赤ちゃん(3)

    そんなある日、朝早くねずみの町へ出かけて行ったおとうさんは、夕方、オルゴールを抱えて帰ってきました。ベッドの上につるすと、くるくる回りながらりろりろと鳴るおもちゃです。「そんなものをつるしても、この子はまだ目がよく見えませんよ」おかあさんが笑うと、「そうかい?でも、いい音がするだろう」おとうさんはそう言ってオルゴールを天井からつるしました。けれども赤ちゃんの泣き声はそれよりずっと大きくて、オ...

  14. 泣き虫なねずみの赤ちゃん(2) - 童話の時間

    泣き虫なねずみの赤ちゃん(2)

    赤ちゃんはひとたび泣き出すと、もう、抱っこしてもおんぶしても子守歌を歌っても、ちっとも泣き止んでくれません。それでもまだ、おかあさんのほうが一緒にいる時間が長い分、赤ちゃんの相手が上手なので、泣き止んでいる時間が少し長いのでした。おかあさんがつかれるとおとうさんが代わるのですが、どうもうまくいきません。おとうさんねずみにはお乳がないので、おかあさんねずみはときどきお乳をしぼってほ乳瓶に入れて...

  15. 泣き虫なねずみの赤ちゃん(1) - 童話の時間

    泣き虫なねずみの赤ちゃん(1)

    若いねずみの夫婦に赤ちゃんが生まれて、夫婦はおとうさんとおかあさんになりました。赤ちゃんはよく太って丈夫でしたが、どういうわけか、生まれた時からとてもよく泣きました。新米のおとうさんとおかあさんはその度に、おむつをかえたりお乳を飲ませたりてんてこ舞いをするのですが、赤ちゃんは一旦泣きやんでも、またすぐに泣き始めます。元気がいいので、泣き声も大きいのです。「大きな声だなあ。体はこんなに小さいの...

  16. ある後家さんのお話(あとがき) - 童話の時間

    ある後家さんのお話(あとがき)

    拙いお話を読んでくださり、ありがとうございました。このお話も、前回の「白い羊の八百屋」と同じく、塑田久子さまの「どこまでも、まよいみち」のなかの三題噺スイッチからお題を頂いて作ったものです。頂いたお題は、「籾殻(ブラン)、木、肉屋」でした。まず、「ブラン」というものがわかりません。調べてみると、「ふすま」のことのようですが、いまひとつピンときません。「オールブラン」というシリアルは食べたこと...

  17. ある後家さんのお話(16) - 童話の時間

    ある後家さんのお話(16)

    心配そうにみなの様子を見守っていたおかあさんは、ようやく笑顔になって答えました。「村長さん、みなさん、今日は本当にありがとうございました。誰も助けてはくれないのだから、と思っておりました。けれども、それは間違いでした。村長さんを初め、村のたくさんの方がわたしと坊やのことを心配してくださり、今夜のこの食卓のためにさまざまな材料を分けてくださいました。今日使いました材料で、わたしが一から育てたも...

  18. ある後家さんのお話(15) - 童話の時間

    ある後家さんのお話(15)

    村長さんの号令で、村の人たちはみな手を合わせて「いただきます」と声をそろえると、一斉に料理を食べ始めました。口々に、「おいしいね」「おいしいね」と言いながら。「こんなうまいものは初めてだ。うちの肉が、こんなにしゃれた料理になるなんて」お肉屋さんが言うと、「本当だなあ。わたしは長い間牛乳をしぼってきたが、ただ飲むことしか知らなかったよ。それから、捨てていた脂肪も、役に立つんだねえ」牛飼いも答え...

  19. ある後家さんのお話(14) - 童話の時間

    ある後家さんのお話(14)

    さあ、おかあさんと坊やは大忙しです。村中の人のごちそうを、限られた時間で二人きりで作るのですから。狭い台所で、二人はくるくるとよく働きました。おかあさんは、牛飼いが捨てようとしていた脂肪を瓶に入れてよく振って、バターを作りました。牛乳を温めてお酢を加えてかき混ぜて、チーズもこしらえました。三つのコンロには、お鍋とフライパンが入れ替わりかかりっぱなし。坊やも小さい手でお芋を潰したり、お鍋をかき...

  20. ある後家さんのお話(13) - 童話の時間

    ある後家さんのお話(13)

    帰り道、おかあさんは重い荷物を抱えて、村長さんにお礼を言いました。「村長さん、ありがとうございます。おかげさまで、こんなにたくさん食べ物を手に入れられました。これだけあれば、当分、暮らしていけるでしょう」ところが村長さんは意外なことを言いました。「いやいや、これはおまえさんと坊やだけで食べるのではないよ。実はわたしにもうひとつ考えがあるのだよ」そして、こう続けました。「さあ、これでおいしい料...

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